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さあ、タクトを振れ。

2021.5.18  ブログ
iida

今日は、アプローチに土がこぼれないように、土留めの石を積みました。

戸隠石のコバ石を積んで行きましたが、アプローチのジャワ鉄平石と色味がよく合って、さらに雰囲気が良くなったと思います。

さらに、welcomeな鉢を戸隠石で固定して、アプローチにオーバーハングしてるように見せて、鉢を斜めにこぼすように、使いまし。

アプローチは、お庭での役割は導線ですが、人がどこを歩け堪能できるか、と考えたり、もしくは、どこを歩かせて庭木を見せるか、などの役割で、決して主役ではないのですが、オーケストラで言えば、指揮者のようななくてはならない、大切なアイテムなのです。

今回は、長い小道のようなアプローチですが、形はいろいろあります。

例えば、円です、丸いサークルは、飛び石のように使ってもいいし、大きなサークルは、それ自体が、アプローチになります。

他には、枕木や、飛び石、ただ土を固めただけの道などもあります。

変わり種は、線で、繋いでいく方法もあります。

そこに、床材が加われば、無数のパターンが出来るので、奥が深いのが、アプローチです。

お庭に点在する、庭木や、花壇や、立水栓や、モールは、アプローチがタクトを振って、見せていくので、リズムが大事になります。

良く庭に、リズムを付けると言いますが、景色の変化では、無いので、注意してください。

歩くスピードや、影などの、移り変わりです。

決して、タッチや、高低差の話ではないのです。

アプローチがあると、リズムがつけやすく、庭木や作り物で、歩く速度が変わっていき、立ち止まってみたり、頭を枝にかけないように、屈ませて、お辞儀をさせるなどの、わび錆の世界があるのです。

たったこれだけでも、かなり深い世界観があるのです。

厳粛な感じですが、それだけでなく、実に柔らかく、とても自由なところもあるのが、日本のお庭の世界です。

庭に人を立たせない、枯山水は、神の世界観を映し出したと言われています。

だから、面白いのです。

生きてるうちに、どこまで行けるか、分からないですが、どこまで行っても、先があるから、生きてるうちは、終わりがないのが、このお庭の世界です。

そんな、お庭をつくる事を、生業にしている、イイダは、幸せモノです。

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この世の中の、変わり目を、この業界で、一番いいところで戦っている、感じがします。

いつもブログを読んで頂きありがとうございます。