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刈込と剪定は違う

2021.9.28  ブログ
iida

今日は、先日施工した、お施主様からの紹介で、お隣さんの、お庭の手入れと、家の周りの砂利引きをしました。

この細いところには、イイダは入れないので、息子さんに、頼んで施工してもらいました。

イイダは、毎年、刈込をしている、庭木の剪定をしました。

よく、庭木の剪定をしている方で、刈込バサミで、頭を抑えるように、切っていますが、これだと、高さは抑えられるが、庭木の本来の良さが無くなってしまいます。

最近の庭木で、代表的なモノは、モミジです。

このモミジは、枝を掌のように広げて剪定していき、頭を大きくして行くと、しだれた感じが、優雅に見えるのです。

また、モミジは、苔庭を作るにも、適していて、葉が日差しを避け、冬には、葉を落として、適度な陽光を根元に写すのです。

このように、庭木は、毎年大きくなって、そして毎年違う枝や葉をつけるので、刈込バサミで、大まかに切って行くと、中枝が入り組んでしまい、その枝が枯れて、いずれ庭木にダメージを与え、実や花に、影響でるだけでなく、楽しみにしている、緑葉の季節に、ダメージを受けてしまった、葉をつけて、その葉が落ちて、庭木自体にダメージを与えてしまいます。

このお庭には、柑橘系の庭木があって、毎年刈り込んでいるので、もちろん、花や実がつきませんが、今回とがった棘に刺さりながら、枝を整え、中を透かしたので、来年は花が咲くでしょう。

お施主様は、この柑橘系の庭木が、柑橘系だと、気が付いてびっくりしていましたが、景色になった庭木は、動かないモノだと錯覚してしまい、生きてるものには無い、形を変えないモノだと思ってしまって、形が変わったから切っていたのです。

本当は、庭木は、毎年違う葉や枝が出て来ていると、知って行くと、感じることが変わって来て、たかが庭木に、心を躍らされて、生きてく事のすばらしさを見つけてしまうのです。

だから、庭木には、涙が出るような、不思議な感覚と、想い出が宿り、毎年の枝や葉に魅了されて、世の中に吹く、風を感じ取ることが、できるようになるのでしょう。

生きてるものに、息吹を与えるのと、いらなくなってしまった、大切な庭木を処分するのが、造園家の仕事なのです。

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